オール電化のメリットと注意点とは？

新築やリフォームで家づくりを考える際、「オール電化」は魅力的な選択肢の一つです。

しかし、「光熱費が安くなる」「安全」といったメリットに注目するだけでなく、デメリットや注意点もしっかりと理解しておくことが大切です。

この記事では、オール電化のメリット、注意点、そしてあなたにぴったりの選択をするためのポイントを詳しく解説します。後悔のない家づくりのために、オール電化について一緒に考えていきましょう。

オール電化住宅の特徴

オール電化住宅とは、家庭で使うエネルギーをすべて電気でまかなう住宅のことです。

具体的には、調理には「IHクッキングヒーター」、給湯には「エコキュート」などの設備を使用します。ガスや灯油を一切使用しないため、光熱費の支払いを電気料金だけに一本化できるのが大きな特徴です。

オール電化のメリット

安全性が高い

ガスを使用しないため、ガス漏れや不完全燃焼による一酸化炭素中毒、調理中の火の不始末による火災といったリスクを大幅に減らすことができます。

特に小さなお子さんやお年寄りがいるご家庭では、安心感につながります。IHクッキングヒーターには、切り忘れ防止機能やチャイルドロック機能なども備わっており、安全性への配慮がされています。

光熱費の一本化と節約

ガスと電気を併用する場合、それぞれに基本料金がかかりますが、オール電化では電気料金のみとなるため、ガスの基本料金が不要になります。

さらに、多くの電力会社が提供しているオール電化向けの料金プランでは、電気代が割安になる夜間にエコキュートでお湯を沸かしたり、蓄電池に充電したりすることで、光熱費の節約が可能です。

災害時の備えになる

エコキュートの貯湯タンクにお湯や水が貯められているため、災害で断水が起こった際にも、生活用水として利用できます（※飲用には適さない場合があるので注意が必要です）。

また、一般的に災害時のライフラインの復旧は、電気、水道、ガスの順で早いため、停電後の生活再開にも役立ちます。太陽光発電システム（自立運転機能付き）と組み合わせれば、停電時にも電力を確保できるため、さらに安心です。

火災保険料が安くなる場合がある

ガスによる火災のリスクが低いと判断されるため、火災保険料の割引が適用される場合があります。これは家計にとっても嬉しいメリットと言えるでしょう。

オール電化の注意点

初期費用が高くなる

エコキュートやIHクッキングヒーターなどの設備導入費用と設置工事費は、ガス機器と比較して高額になる傾向があります。新築の建築費用にこれらが含まれている場合でも、トータルの費用は高くなる可能性があります。

また、これらの機器は10〜15年程度で交換が必要になるため、将来的なメンテナンス費用も考慮に入れておく必要があります。

停電時にすべての機能が停止する

オール電化は電気に依存しているため、停電が発生すると、照明はもちろん、調理や給湯などの生活に必要な機能がすべて停止してしまいます。

ただし、エコキュートの貯湯タンクにお湯や水が残っていれば、非常用の生活用水として利用できます。念のため、カセットコンロや非常食など、停電時の備えをしておくことが重要です。

冬場は電気代が高くなることがある

エコキュートは、外気中の熱を利用してお湯を沸かす仕組みです。冬場は外気温が低く、効率が下がるため、お湯を沸かすために多くの電力を消費します。そのため、冬場は電気代が夏場よりも高くなる傾向があります。

オール電化選びのポイント

家族構成や日中の過ごし方

まず、家族構成や日中の過ごし方を考慮しましょう。

昼間の電気使用量が多い場合は、昼間の電気代が比較的安価な料金プランを探すか、太陽光発電システムを導入して自家発電でまかなうといった対策も検討できます。

初期費用とランニングコスト

初期費用とランニングコストを総合的に判断することも重要です。

初期費用は高くなりますが、長期的に見れば光熱費が安くなり、結果としてお得になる場合もあります。エコキュートやIHクッキングヒーターの交換時期（10～15年程度）も考慮した長期的な資金計画を立てておきましょう。

住宅の性能と設備の組み合わせ

住宅の性能と設備の組み合わせもポイントです。

高い断熱性能を備えた住宅であれば、冷暖房効率が向上し、オール電化のメリットをさらに引き出すことができます。また、太陽光発電システムや蓄電池を併用することで、停電時への備えや電気代の節約効果を高めることも可能です。

まとめ

オール電化は、ガスを使わない安全性の高さ、災害時の備えになるなど、多くのメリットがあります。しかし、初期費用や停電時のリスク、そして日中の電気代が割高になる可能性など、注意すべき点も無視できません。

オール電化を活かすためには、あなたの家族構成や日中の過ごし方、お湯の使い方などを総合的に考慮することが不可欠です。太陽光発電や蓄電池の併用も視野に入れながら、長期的な視点で費用を比較検討し、納得のいく選択をしましょう。

群馬県・上毛新聞社が運営する「群馬県の住宅・不動産総合情報サイト すみかくらぶ」に掲載されている工務店＆ハウスメーカーから、渋川市に対応している53社をリサーチ。価格目安が掲載されていて坪単価を算出（価格の目安÷延床面積）できる会社のなかで、坪単価が安い上位3社紹介します。（2023年7月24日調査時点）

【坪単価について】
（※1）土田工務店の坪単価参照元：https://www.sumikaclub.com/constructor/tsuchida/
価格の目安（2,200～2,600万円）÷延床面積35坪＝62.9万～74.3万円
（※2）ビスコッティハウスの坪単価参照元：https://www.sumikaclub.com/constructor/biscotti-dyp/
価格の目安（2,300～2,500万円）÷延床面積35坪＝65.7万～71.4万円
（※3）横山建設の坪単価参照元：https://www.sumikaclub.com/constructor/yokoyama/
価格の目安（2,300～3,500万円）÷延床面積35坪＝65.7万～100.0万円